■2013年07月13日(土)16:20
新アニメについて
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ローゼンメイデンには、個人的にがっかりしている。話がつまらないとか、作画が悪いとか、そういう事ではなく、アニメそのものは割と満足してるんです。そうではなく、プロデュースのやり方が残念なんです。
何が残念かというと、初回の1話がダイジェストだということ。コミックを読んでいる俺にとっては何の影響もないダイジェストだけど、何でコミック版の初の映像化だというのに、ダイジェストなのかと。ダイジェストっていうのは過去にすでに映像化されているから、それを思い出す意味でやるもんじゃなのかな? あんな事やられても新規の人はついていけないですよ。
あれ? ローゼンメイデンって過去にアニメ化されてるよね? と思う人も居るかもしれない。だけど、アレも好きで面白かったけど、オリジナルストーリーなんです。入り口こそコミック版と似ているけど、いざ話が動き出すと、細部の設定も違うし、どのドールがどんな運命になるのか、誰が勝って負けるのか、という結果も少しづつ変わっていて、最終的に登場する重要人物や、登場ドールまで違ってたりします。
一応、旧アニメ2作目(トロイメント)の終わりに、コミック版の第7ドール、雪華綺晶の登場に合わせて、その登場シーンらしき描写はありますが、その続きは次回のアニメ化がもしあれば…という形で終わりになっています。(旧アニメ3作目は外伝なので、これの続きではなく、実質この先の映像化はまだない) だから、旧アニメから入った人にとっても、今回の新アニメは、そもそも設定も話がつながってない上に、アニメではまだお披露目だけだった雪華綺晶が、登場していきなり実体がないという重要設定も明かされ、雛苺を倒すシーンまでダイジェストでやってしまっていて、何のことやらわけがわからないまま新展開に入ります。
つまり今回のアニメは、一度、連載打ち切りに合ったバースコミック版8巻を既に読んでいる人だけがついてこれる内容になってしまいました。人気コミックとはいえ、アニメしか見てない人、今回の新規アニメから新しく入ろうとした人もいっぱいいたはずなのに…。というか、そういう人に対しての間口になるのがアニメ化なのでは?
ローゼンメイデンは、大雑把に言えば、Fateや、仮面ライダー龍騎のように、登場人物同士が戦い、生き残りをかけるタイプのお話。これらの作品に共通する前半の山場は、各参戦キャラクターの登場シーンです。どのようなサーヴァントが(ライダーが)いるのか? そいつは、どんなヤツで、どのような思いを胸に戦うのか? そういう展開がすっぽり抜けてしまうと(ダイジェストで軽く流されてしまうと)、どうなるのか、という事です。
尺の都合とかあるでしょうけど、普通に冒頭からアニメ化すれば、コミック読んできた人にも初の映像化は嬉しいし、旧アニメしか見てない人にとっては、この展開は初見になるので新鮮だし、新規の人も問題なく入れるし、いいことしかないと思うんですよね。で、とりあえず一度打ち切りがあった部分までワンクールやって、人気が出たら、分割クールで、別の時期に2期として、新連載部分(今回アニメにした部分)をやったほうが、コンテンツが長持ちして、商業的にも成功すると思うんですよね。というか、沢山儲かることがアニメにとっては何よりも大事だと思いますし、普通に思いつく売り方だと思うんです。
何でこうなったんでしょう? 冷静に判断すれば、どうやったらファンは喜ぶのか、かつ、より多くお金が儲かるのか、答えは一つだと思うんですが…。
さっきも書いたけど、ローゼンは、Fateや龍騎みたいに、キャラクターや結果を入れ替えることで、何度も映像化したりできるので、その気になれば結構稼げる、メディアミックスが可能な素材なのに勿体無いなーと。売れる作品探して、色んな物必死にアニメ化してるのが現状のアニメの実体なのに、売れる素材使ってなにをしているやら…。
タイプムーンとかみてください、Fate使って何度稼いでるか。今度またstay nightアニメ化するんですよ。ローゼンだってそういうやり方もあるんです。せっかくの売れ線コンテンツ、うまく利用しなきゃ。 | | |